- USB電源
- グリップヒーター
- セキュリティアラーム など
バイクに追加したい電装品は多い。

電源はどこから取れば良いの?
バッテリーから?
そんな疑問を解消します。
- バッテリー電源とACC電源の違い
- ACC電源の取り出し方3選
- ACC電源の分岐させる方法6選
こんな内容を知ってスッキリしよう。
電源を取り出す方法を知ったら、まず何をバイクに付けよう?
【初心者向け】失敗しない、バイクから電源を取り出す方法

電源の取り出し方は、2種類⇒3種類⇒6種類となってる。
いきなり結論を言ってしまえば、
バイクから電源を取り出すおすすめ方法
- サービスコネクタが付いてるバイクなら、それを使おう
- 無ければ、コネクタに中間ハーネスを割り込ませよう
- 既存のハーネスを傷つけて枝分かれさせるのは止めた方が良い
電源の取り出し方には色々あります。
理由はともかく、結論だけを知りたいセッカチさんのためにはずは結論を。
バイクから電源を取り出す方法は2種類

- バッテリー直接
- ACC電源
⇒ACC電源がおすすめ
ACC電源の取り出し方は3種類

- ヒューズBOXから取り出す
- リレースイッチを作って取り出す
- 車両配線から分岐させる
⇒車両配線から分岐がおすすめ
車両配線から分岐させる方法は6種類

- サービスコネクタ
- 中間ハーネス
- ギボシ
- スプライス端子
- はんだ
- エレクトロタップ
⇒並びの順がおすすめの順
それぞれについて、なぜおすすめなのか説明していくよ!
バイクメンテが好きな人でも、電気系が苦手だったりします。
食わず嫌いせずに、そんな人にこそ読んで欲しい。
ドライブレコーダーの実践例はココ
バッテリー電源とACC電源の違い

バイクの電源には2種類あります。
- バッテリー電源
バッテリーに直接配線する電源
バイクを停めてキーを抜いても通電し続ける - ACC電源
キーをOFFにすると切れる電源
ACC電源から電源を取り出そう。
なぜ、ACC電源がおすすめなのか
バッテリー上がりを防ぐため
バッテリーに直接+-ハーネスを取り付けて電源取り出すのは、一番シンプルで解りやすい。
だけどシンプル過ぎて、もしものリカバーが何もないのが欠点です。
バイクを降りてエンジンを切っても、通電しっ放し。
例えばスマホ用のUSB電源キットを取り付けてたら、スマホに充電しっ放しになってしまう。
電装品の電源を切り忘れるとバッテリー上がりになるので、バッテリー電源は止めた方が良い!
キーオフで電源供給が止まるACC電源ならば、電装品の電源を切り忘れてもバッテリー上がりの心配が無い。
ACC電源の取り出し方3選

ACC電源から電源取り出した方が良いのは解った。
では

ACC電源はどこから取れば良いの?
ACC電源の取り出し方は3種類。
- ヒューズBOXから取り出す
- リレースイッチを作って取り出す
- 車両配線から分岐させる
おすすめは『3.車両配線から分岐』です。
安心なのは『リレースイッチ』だが、配線が面倒です。
1.ヒューズBOXから取り出す

バッテリーの近くにヒューズBOXがあります。
その中のヒューズを配線付きのヒューズに差替えてACC電源を取り出します。
差替えるヒューズは、【HORN】・【OP】などもし過電流が流れても影響が少なそうなのを選ぼう。
間違っても、【MAIN】とか【ABS】とかは止めておこう
あなたが取り付けた電装品が原因でヒューズが切れたら
バイクが動かなくなったり、ABSが効かなくなったりしてしまう。
ヒューズBOXから取り出すメリット

容易に元に戻せる
元々ついていたヒューズに戻すだけで、アッと言う間に元に戻せるのがメリット。
例えばバイクを売却するときに、怪しげな後付けハーネスがののたうちまわってるのはマイナス評価。
オリジナルの評価が最も高いからね。
ヒューズBOXから取り出すデメリット

追加した電装品に問題があって過電流が流れてヒューズが飛ぶと、ヒューズが繋がっている先の機器にまで影響する。
また、ヒューズBOXのフタが閉まらなくなる可能性がある。
配線を通せるように、切れ込みを入れないといけない。
オリジナルに戻せなくなるのは、マイナスですね。
2.リレースイッチを作って取り出す

こんな回路を自分で組んで、ACC電源を取り出します。
この回路図を見て意味が解らなかったら、やらない方がいい。
適当に回路を組んで、バイクが黒焦げになるのは悲しいからね。
メリット

- 独立した電気回路なので、他の電装品に影響しない
- 大電流を取り出せる
デメリット

頭痛が痛くなる!
この回路図を見て意味が解らなかったら止めておいた方が無難。
3.車両配線から分岐させる

既存のACC電源配線から分岐して使う方法。
ホーンに行っているハーネス、ブレーキランプに行っている電線がACC電源です。
ハーネスを辿って、分岐させやすい場所を探そう。
- タンクの下など、雨が掛からない
- コネクタになっている
- スペースがあって、作業しやすい
- ハンドル操作やサスペンション動作で動かない
こんな場所が分岐させやすい。
PCX(JF81)からACC電源を取り出す方法は、ココ
PCX(JK05)からACC電源を取り出す方法は、ココ
車両配線からACC電源を分岐させる方法6選

車両ハーネスからACC電源を分岐して取り出す方法は6種類。
おすすめの順番に並べると、こうなる。
- サービスコネクタ
- 中間ハーネス
- ギボシ
- スプライス端子
- はんだ
- エレクトロタップ
それぞれのメリット・デメリットを表で表すと、おすすめの理由が解り易い。
車両ハーネス | 脱着性 | 信頼性 | サイズ | 難易度 | |
サービスコネクタ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
中間ハーネス | 〇 | 〇 | 〇 | ✖ | 〇 |
ギボシ | ✖ | 〇 | 〇 | △ | △ |
スプライス端子 | ✖ | ✖ | 〇 | 〇 | △ |
はんだ | ✖ | ✖ | △ | 〇 | ✖ |
エレクトロタップ | ✖ | △ | ✖ | △ | 〇 |
- 車両ハーネス
車両ハーネスを傷つけないなら『〇』 - 脱着性
取り付けた電装品を取り外すのが容易なら『〇』 - 信頼性
振動・経年変化による断線の心配が少ないなら『〇』 - サイズ
接続部がコンパクトで嵩張らないなら『〇』 - 難易度
初心者でも簡単に作業出来れば『〇』
1.サービスコネクタから電源を取り出す方法

バイクによっては、予備の電源コネクタが用意されている場合があります。
- グリップヒーター
- アラーム
- ETC
メーカー純正オプションなら、車両の予備コネクタと形状が合っているので
コネクタを繋げるだけです。
PCX(JF81)の場合は、3種類のサービスコネクタが最初から用意されている豪華仕様。
- 4Pカプラ
- 2Pカプラ
- ギボシ
2.中間ハーネスから電源を取り出す方法

バイクのコネクタに二股の中間ハーネスを挟んで、そこから電源を引き出す方法。
既存のハーネスは加工しないので、元の状態に戻せるのが良いところ。
中間ハーネスは、市販のコネクタを購入して自作してもいいし、完成品を買ってもイイ。
PCX(JF81)の完成品中間ハーネスはコレ。
PCX(JK05)の完成品中間ハーネスはコレ。
ギボシタイプのサービスコネクタを使う場合は、このタイプ。
他のバイクの適合は、キタコのサイトで確認できます。
自分で中間ハーネスを自作する
コネクタを買って、自分で中間ハーネスを自作する方法もあります。
コネクタ単品がコレ。4Pと2Pどちらども好みでOK!
値段を見て貰えばわかるが、コネクタ単体と完成品で大きな値段差は無い
電子工作が得意でないのなら、高いクオリティーの完成品を買った方が断線の心配が無いので安心です
4Pコネクタ
2Pコネクタ
3.ギボシから電源を取り出す方法

車体ハーネスを切断して、普通のギボシとダブルギボシをつけて電源を取り出します。
- ギボシは、接触が安定しているので断線する心配はまずない
- 慣れれば端子をつけるのも難しく無い
- 万一、電装品を外したくなったら、ギボシを繋ぎ直せばいいだけ
- コネクタより安価
ギボシと言うのは、上の絵の金属端子の部分のことを言います。
オス・メスをかみ合わせると接続します。
ダブルギボシを使わず、
普通のギボシに無理やりハーネス2本入れるのはダメ!
カシメが甘くなるので、振動で断線し易い
ハーネス太さの選び方
大電流を取り出すのであれば、それなりに太いハーネスを使わないとマズい。
ハーネスが熱を持って、最悪火事になってします。
- 0.2sqハーネス : 2.5A (30w/12V)
- 0.5sqハーネス : 5A (60w/12V)
- 0.75sqハーネス : 6.6A (80w/12V)
どんな電装品を繋ぐのか、消費電力によりハーネス太さが変わります。
例えばグリップヒーターは30W前後ですので、0.2sqでは細い!
LEDなどの照明や信号線は0.2sq、大電流は0.5sqと覚えておこう
この2本を持っていれば、まず大丈夫
ギボシをカシメる方法

ギボシをハーネスに圧着する事を『カシメる』といいます。
カシメるには、『電工ペンチ』という道具が必要。
電装系いじりには欠かせないので、1つ確保しておこう。
まず壊れないので、一生モノ。
使い方はエーモンの公式動画が解り易い。
カシメのコツは、2ヶ所のカシメの役割を切り分けること。
大きめの穴で軽くカシメて端子のツメをキレイにカールさせてから、0.5sqハーネスなら0.5~0.75と書いた穴で芯線に食い込むまでしっかり締めると、抜けにくい。
親の仇のように、全体重を掛けてしっかりカシメ終わったら、チョット引っ張てみて抜けて来ないか確認しておこう。

ギボシは、+側にメス端子、-側がオス端子をつけよう。
メス端子には全体にスリーブ(樹脂の覆い)が付くので万一車体に触れてもショートしないからです。
オス端子は、端子がスリーブから露出してる。
最初から車体ハーネスに付けずに、何度かハーネスの切れ端で練習してからにしよう。
4~5回やってコツをつかむまでは、引っ張ると抜けてしまう。
段々、慣れてくると、キレイにカシメれるので心配は要らない。
4.スプライス端子から電源を取り出す方法

ダブルギボシは万能なギボシだけど、唯一の弱点はデカいこと。
+-2個セットなので、2つのギボシは結構なスペースを食います。
狭い場所に押し込めるには苦労します。
ギボシのように付け外す必要が無ければ、
コンパクトに接続できるスプライス端子を使うのもアリ。
スプライス端子
スプライス端子はギボシのカシメる部分だけのようなもの。
車両ハーネスの被覆を10mほど剥いで芯線をだします。
追加ハーネスも同じように芯線を出してから、2つの芯線をスプライス端子でカシメる。
ギボシのように簡単に付け外しは出来ないが
コンパクトなのがメリット
狭い場所に押し込められるのでスッキリします。
ハーネスの太さによってスプライス端子も使い別けよう。
- 0.2sq2本なら、足して0.4sqなので、0.4~0,7sqタイプ
- 0.5sq2本なら、足して1.0sqなので、0.8~2.0sqタイプ
これも、いきなり車体ハーネスにトライしないで、手持ちハーネスで何度か練習してから本番に行くのがおすすめ。
接続後は、熱収縮テープでカバー
スプライス端子は接続後も、金属部がむき出しなのでショートしないように保護しよう。絶縁テープで巻くだけでも良いが、熱収縮テープだとキレイになる。
接続部に被せてから、ドライヤーやライターで温めれば縮んでピッタリ。
エーモンの端子には付属してるけど、失敗したら換えとして。
この値段で、たぶん一生分。
5.はんだ付けで電源を取り出す方法

スプライス端子の代わりに、はんだで接続する方法。
おすすめしない
ハーネスの振動で、はんだクラックが発生して接続不良になる場合があります。
機械的強度が必要な場所にはんだはダメ!
振動しないように、ハーネスを固定できるならOKだけど、スプライス端子の方が早くて、コンパクトさは変わらない。
自称メンテの達人と言う人は、
なぜかはんだ付けが好きです
合理的な意味はない
6.エレクトロタップで電源を取り出す方法

被覆を剥く必要が無い。
車両ハーネスに取り出す電源ハーネスを添えて、2つをエレクトロタップで挟むだけ。
付け外しは出来ないが、電源取り出しの簡単さは一番です。
おすすめしない。
ほんのわずかな接触なので、接触不良を起こし易い。
接触不良ほど厄介な不具合は無い
再現したりしなかったりで、
何処に問題が有るのか突き止めるのか至難
失敗しない、バイクから電源を取り出す6つの方法 まとめ

- サービスコネクタが付いてるバイクなら、それを使おう
- 無ければ、コネクタに中間ハーネスを割り込ませよう
自分でギボシなどを買って工作するのは、既存品で飽き足らなくなってからでも十分。
初心者がムリする必要は何もありません。
バイクだって最初はノーマルのまま乗って
おいおい気になるところをカスタムして行く。
いきなりフルカスタムのバイクを買うのは、
解ってる人か、全然解ってない人。
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