バイク、コーヒー、タバコ。
この3つは親和性の高い取り合わせです。
勝手なイメージ
ドドド、重低音を響かせながらバイクがやってくる
自販機にお金を入れて、ガゴッ、と缶コーヒーを取り出す
タバコを吸いながら缶コーヒーを一口のんで、フーッ、とため息をつく。
コンプラ的にまずいのか、最近はメディアでタバコを吸うシーンを見かけなくなりました。
しかし古いドラマでは定番です。
バイクにタバコは似合います。
モータースポーツとタバコ
かつてF1、MotoGPを頂点とするモータースポーツのスポンサーに、タバコ会社が名を連ねていました。
マルボロ

キャメル

マルボロ

最近は1台に複数スポンサーが付くのが普通です。それに比べると当時のカラーリングは、すっきりして美しい。
車1台の広告枠を丸ごとタバコメーカーが買い占めていたのです。
マルボロ、キャメル、ラッキーストライク、ロスマンズ。
海外タバコメーカーのカラーリングを纏った車は大人気でした。
特に、アイルトン・セナが乗るホンダ マールボロ マクラーレンの人気は、社会現象でした。
セナが日本にF1を広めたといっても過言ではありません。
このように、モータースポーツとタバコは深いつながりが有ります。当時、既にテレビからタバコのCMが締め出されていた事もあり、モータースポーツを露出の場としていました。
モータースポーツを楽しむ層とタバコを吸う層が同じだったからです。
バイク ⇒ レース⇒ ちょい悪 ⇒ タバコ。
バイクとタバコは近いものでした。
バイクを覚えるのと同じくしてタバコを覚えるのが常でした。

バイクでタバコをやめた理由
20代でバイクを降りた後も、タバコはやめられずにいました。
バイクを降りた事で、陰鬱な日々を送っていました。
そんな自分を抑えきれず、小銭を握り締めてバイクにリターンします。
バイクは楽しい。
楽しくて仕方ありません。とにかく走り回りました。
近場の峠道に飽きた頃に、高速で遠くへ出張る事を覚えました。
そしてまた走り回る。
バイクで走る >>> ご飯を食べる >>> タバコを吸う
朝、まだ暗い時間に家を出て、ガソリンが無くなる夕方まで。
ご飯も食べずノンストップで走ってました。
バカです。
お腹が空くのを忘れていたわけでは無いけれど、お腹が空くのは無視できました。
ご飯を食べる時間も惜しかったのです。寝食を忘れて、というやつです。
当然、バイクを停車してタバコを吸う時間などありません。
そんな事を続けている間に、体からニコチンがすっかり抜けてしまいました。
アレ? タバコヲ、スワナクテモ、ヘイキダ。
お金が無くてもタバコだけはやめられず、安い昼飯にしてタバコを買ってました。
それが気が付くと、体がタバコを欲しません。
バカげた禁煙法です。
誰にも信じてもらえません。

スクーターに乗りながらタバコを吸っている人を見かけますが、私は無理だった。
あれは低速、かつ半ヘルだから出来る技です。
- フルフェイスヘルメットでは吸えません
- スピードが出ていると片手では運転出来ません
- 火の粉も飛び散ります
データで見る喫煙
厚生労働省 喫煙と健康 喫煙の健康影響に関する検討会報告書 2016
ここには面白いデータが沢山あります。
タバコをやめたい人が、思ったより少ないのが印象的です。
- 低所得30代,40代男性の喫煙率が高い
— まさに私です - タバコをやめたい人は喫煙者の30%
男女ともに、所得が低いほど喫煙率が高い

喫煙率は若干下がって来たが、男性32%、女性8%が喫煙

男女ともに、30代、40代の喫煙率が高い

タバコをやめたい人の割合は、それほど変わっていない。

2013年にやめたい人が減ったのは、同年に開始されたタスポの影響でしょうか。
これを機に実際にやめた人が多かったので、やめたい人が減った??
タスポ:タバコを自販機で買う時の年齢証明カード 。懐かしいですね。今でも有るのでしょうか。
禁煙の効果
タバコへの依存には2種類あります。
- ニコチン依存
ニコチンには依存性が有り、血液中の濃度が減ると禁断症状が出てイライラする
タバコと吸って2時間程度で血中濃度は半分になり、供給の欲求が生まれる - 心理的依存
タバコを吸う、煙を吐くという行為が習慣になっていること。
タバコを吸う場面(食後、飲み会)で行動しないと、落ち着かない。
この2つの依存を同時にやめるのは難しい。
そこで、ニコチン入りのガム・パッチなどを用います。
まず心理的依存から是正する方向のようです。
禁煙する効果は、この図です。

数日で、味覚・嗅覚が敏感になるのは、体感できます。
でも美味しくて、5Kg太るのは確実です。
タバコをやめても元の体に戻るのに20年。
多分、戻る前に寿命ですが、納得しています。
長生きしても嫌われるだけだし、為すべき大儀も無く、平穏な日常です。
他の効果には、タバコの匂いに敏感になる事があります。
喫煙所の近くを通りがかると、その匂いから遠回りをします。
また、すれ違う人が喫煙者だと直ぐに解ります。
タバコを吸っていた頃は、いつも喫煙所で談笑していました。
何も感じていませんでした。
やめて初めて、自分があんな匂いを出していたのかと気付くのです。
まとめ
スローガンにしても、誰か付いて来るとは思えません。
禁煙法として、一儲け出来そうにありません。
自分でも、なぜ禁煙できたか解っていないので仕方ありません。
解っているのは、バイクが好きな事だけです。
浮いたタバコ代で何を買おうか。
