なめてしまったねじ穴をインサートナットで修復再生する方法

トリビア
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バイクのメンテナンスは、ねじを締めて終わりです。

ねじの締め終わりに、

走ってるときに脱落するといけないから、しっかり締めておこう

最後の最後に力を入れた時の、あのヌルっとした感触、忘れられません。

ねじ穴をなめてしまった時の対処方をお教えします。

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ねじ穴修復再生はインサートナットがおすすめ

トルクを掛け過ぎてなめてしまうのは、トルクレンチを使えば防止出来ます

しかし、重要で無いねじはトルクレンチを使わずに締めてしまいがちです。

なめてしまったねじ穴を修復する方法には、いろんな方法があります。

多くの種類があるという事は、やってしまいがちで需要が有るということ。

この中でもインサートナットが一番難易度が低く、素人にはおすすめの方法です。

方法難易度耐トルク耐久性
インサートナット〇〇
ねじサイズを上げる〇〇
溶接で埋める
タップさらい
リペアースティック
見なかったことにする

インサートナット (リコイル)

なめてしまったねじ穴を少し広げて、既成のネジ山を入れて修復する方法の総称です。リコイルとも言います。

インサートナットには、 ヘリサート、エンザート、イリサートの種類が有ります。

この中で、バイクのねじ穴修理にはヘリサート (Eサート)がおすすめです。

それぞれの違いは後述します。

ねじサイズを上げる

1サイズ大きなねじに変える方法です。

M6ねじのねじ穴を痛めたら、M8のねじ穴にタップし直します。

ねじ穴周辺に母材の余裕が必要です。

また、ボルトサイズが変わるので見た目が気になります。

溶接で埋める

ねめたねじ穴を溶接で一旦埋めて、新たにねじ穴を開けるやり方です。

素人には溶接で穴を埋めるのはハードルが高い。

タップさらい

傷めたねじ穴のタップにもう1度同じサイズのタップを通し整えるだけで、そのまま使うやり方です。

傷めた程度が軽ければこれでも実用上問題ないと思いますが、応急処置感があります。

今後トルク管理にも気を遣うので、抜本的に直したいところです。

リペアースティック

リペアースティックの2材料を手でこねて混ぜると、徐々に硬化して最後は金属の硬さになります。

これをねじ穴に入れてからボルトを締めるとねじ穴が形成されます。

しかし、十分な強度を復活させるのはムリです

見なかったことにする

最期のひと締めで、ヌルっとなめてしまった感覚が手に伝わると、後悔先に立たずです。

トルクが必要の無い部位や、安全に関係のない部位の場合は、そのまま見なかったことにする方法もあります。

けれど、ブレーキ、エンジン、サスペンションなどのねじの場合は、ちゃんと処理しないと危険です。

昔買った中古車で実際にあった話

フロントブレーキパッドを使い切ったため、ブレーキパッドを替えようとブレーキキャリパーを外しました。

すると、キャリバーねじの1つがこの『見なかった事にする』状態でした。

ねじを締めても手ごたえが有りません。どこまでも回ります。

バイク屋は気付かなかったのでしょうか?

とても危険などでやめてほしい。

このバイクを買ったバイク屋には二度と行かないと誓いました。

こんなのは、中古車屋でバイクをいくら見ても絶対気付けません

信頼できる中古車屋で買うくらいしか自衛不能です

 

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インサートナット (リコイル) の種類

ヘリサート (Eサート)

1周り大きいタップを立てて、スプリング状のコイルを挿入します 。

スプリング状なので、ネジ山の間隔がボルトのねじ山に合わせて動きます。

このためネジ山がボルトとピッタリになるので、締結力が強くなります

メーカ公式を引用 :締結力が強くなるイメージ図

エンザート

ねじ穴にタップを切り直さず、直接タップしながらねじ込んで復旧させます。

このため、 ねじ穴にタップを切る必要が無い。

しかし母材をタッピングしながら入れるので、母材の強度が必要です。

イリサート

タッピングツールで1サイズ大きいサイズの普通のネジ山を作り、そこに入れるねじ山です。

M6のねじ穴をなめたのなら、M8のタップを切ってM6-M8イリサートをねじ込みます。

ヘリサートのようにスプリング状では無く、ねじ穴の形が決まってます。

次回ねじを緩めると、一緒に取れてくるので何度も脱着するねじには向いてません。

イリサートを入れずに、1サイズ大きなボルトを入れるのとの違いが気になります。

やはりアルミより硬いイリサートを挟むので、1サイズ大きなボルトを入れるより 締結強度は上がりそうです。

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ヘリサート (Eサート) で修復再生する方法

ねじ穴修復再生キット

ヘリサートのねじ穴復旧キットが、手の出し易い価格で売られてます。

私は最初M10のねじを痛めたのでM10用ヘリサートキットを買い、ファンになりました。

ヘリサートを入れると元々のねじ穴より強度が出るのが嬉しい。

  • ねじ穴径拡大によるトルク耐性アップ
    M8よりM10の方がトルクを高く掛けられる理屈からです。
  • ステンレスヘリサートによるトルク耐性アップ
    母材がアルミの場合、アルミのタップよりヘリサートのステンレスタップの方が強い。

その後、M5、M6、M8、M10、M12の5サイズに対応するキットを買い増しして重宝してます。

このようなホームセンターには無い工具が、容易に手に入るのが通販の強みです。

ねじ穴修復再生キット
最初に買った1サイズタイプ
ねじ穴修復再生キット2
次に買ったM5~M12の5サイズ対応タイプ

ねじ穴修復再生キットの使い方

Youtube動画で見て頂くのが解り易いと思います。

こういうのを考え付く人を尊敬します。

リコイル挿入マニュアル
ねじ穴修復再生キットの使い方
メーカ公式を引用
ねじ穴修復再生キットの使い方2

ねじ穴修復再生キットの注意点

初めて使う人でも、取説通りに行えば、容易にねじ穴修復できます。

使用時にはは、以下に気をつけましょう。

注意点

1) 工程(3)タップ立てにおいて、垂直にタップを立てる事に注意しましょう。
  時折、定規などで垂直にねじ穴を切れているか確認しながら少しづつ作業します

2) 作業終業後は、切りくずをエアーダスターなどで飛ばしてきれいにします。
  貫通穴は大丈夫ですが袋穴の場合、中に切りくずが残らないようにしましょう。

インサートナット(リコイル)で修復再生する方法 まとめ

ねじ穴をなめてしまったら、ヘリサート (Eサート)でねじ穴修復再生がおすすめです

  • 修復再生する方法は、素人でも十分対応可能です
  • ヘリサート (Eサート)加工すると、元ねじ穴より強度のあるねじ穴になります
  • 予防として、なめる前にヘリサート加工するのもアリです

ねじをなめるというと、ねじ穴をなめてねじを回せなくなった状態を想像しがちですが、ねじ穴をなめる事も多い。

あのねじ穴をなめた瞬間のヌルっとした感触を知らない人は幸せです。

自分のバカちからを恨むよりは、トルクレンチでトルク管理しなかった事を恨もう

そして、見なかった事にするのは絶対やめよう。

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