昔のキャブレターバイクは、走り出すまでに儀式が必要でした。
チョークの操作をしながら、エンジンが安定するまで暖機運転。
そして、おもむろに出発。
![](https://pcxgo.com/wp-content/themes/cocoon-master/images/man.png)
インジェクションバイクも
暖機運転は必要なの?
何分ぐらいすれば良いの?
そんな疑問を解消します。
荒野の一軒家に住んでるなら、好きにすればいい
そうでないなら、ゆっくり走りながら暖気運転で十分です
- ウルサイ
- クサイ
- ジャマ
暖機運転した方が、エンジンには優しいに決まってるけど、
ネガが大きすぎる
こんな内容を知って、スッキリしよう。
あなたにとっては『サウンド』かもしれない。
けれど隣人には『騒音』でしかない。
そういう時代になったのだから、仕方ない。
暖機運転のメリットと、インジェクションでの必要性
![暖機運転のメリットと、インジェクションでの必要性](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/warm-up_R.jpg)
暖機運転を行うメリットは3つ
- エンジンの燃焼を安定させる
- 熱膨張でクリアランスを最適化する
- オイルを行き渡らせる
インジェクションバイクでは、必要性は薄まってます。
1.エンジンの燃焼を安定させる
![エンジンの燃焼を安定させる](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/burn_R.jpg)
昔のバイクは、エンジンが冷えているとまともに走らない。
キャブレターはアナログな構造なので、外気温の影響を調整することが出来ません。
エンジンが冷えていると、直ぐにエンストしてしまう。
チョークでマニュアル調整して、エンジン燃焼を安定させる必要がありました。
最近のインジェクションは?
エンジンの燃焼を安定させる目的での暖機は、不要!
チョークなんて付いてません。
気温・エンジン回転数に従って、最適な燃料を最適なタイミングで噴射します。
エンジンが冷えていても、一発で掛かり直ぐに安定する。
もし、インジェクションで始動直後に安定しないなら、
どこか壊れてます。
2.熱膨張でクリアランスを最適化する
![熱膨張でクリアランスを最適化する](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/pistone_R.jpg)
金属は、温度が上がると膨張します。
高温で適度なクリアランスになるように調整されたピストンは、低温ではガバガバ。
その状態で高回転まで回すと、ブレながら行き来するので偏摩耗してしまう。
温まるまでは、低回転で優しく回す必要がありました。
最近のインジェクションは?
工作精度の向上で、暖機は不要!
水冷で温度管理される前提なので、クリアランスは最小限です。
冷えていても、ブレ量は許容範囲内。
3.オイルを行き渡らせる
![オイルを行き渡らせる](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/oil_R.jpg)
停車していたバイクは、オイルが落ち切っている。
急に動かすと、油膜切れを起こしダメージを受ける。
オイルが行き渡るまでは、低回転で優しく回す必要がありました。
最近のインジェクションは?
昔は暖機運転が常識でした。現在では暖機運転をしなくても、エンジンに損傷を与えることは ありません。ただし、人間と同じように、ウォーミングアップ中はスピードを出し過ぎないよう にしましょう。
極端に外気温が低い場合や数日間車に乗らなかった場合には、数十秒間アイドリングして、エ ンジン周りに潤滑油を生き渡らせれば安心です。
一般財団法人省エネルギーセンター
※ 一般財団法人省エネルギーセンター 『エコドライブ技術案内-運転時のその他の留意点』を引用
最近のバイクでも、オイルを行き渡らせるのは必要!
オイルが落ち切った状態でぶん回すのは、エンジンに良くないのは変わらない。
ただし、1分も暖機すれば十分。5分、10分もする必要は無い。
添加剤も有効
暖機運転が不要な理由3選
![暖機運転が不要な理由3選](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/noise-2_R.jpg)
- ウルサイ
- クサイ
- ジャマ
インジェクションになって、暖機運転のメリットは薄れました。
しかし、不要な理由が薄れることは無い。
むしろ、逆風が強くなって来てる。
日本の最低気温は、1902/1/25の北海道 ・旭川
マイナス41℃
こんな日は、暖機運転した方が良いけどね
1.ウルサイ
![ウルサイ](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/noise-1_R.jpg)
暖機運転と称して、同じ場所でずっとエンジンを掛けていたら、
ウルさい。
騒音に対する許容量は、昔より下がってきてます。
バイクに乗ろうとすると
『止めてもらえませんか?』
張り紙が付いているかもしれない。
毎日、10分も暖機してたら近隣の冷たい目を感じるはず。
合法マフラーでも、深夜早朝などはうるさく感じます。
車検のときは交換するような、怪しいマフラーならなおさら。
2.クサイ
![クサイ](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/sulfur_R.jpg)
マフラーの触媒(キャタライザー)は、高温になって初めて排ガスを浄化します
始動したばかりのバイクは、環境負荷物質をまき散らしてる
始動したばかりのバイクは、キャタライザーが冷えてます。
冷えてると、Noxをはじめとする有害成分を除去できません。
燃焼が安定しないのと相まって、
クサい臭いにおいとともに、周囲に異物をまき散らしてます。
健康被害を訴えられるかもね。
3.ジャマ
![ジャマ](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2020/08/PART-2_R.jpg)
戸建ての駐車場なら、いいけれど
マンションの駐輪場で暖機されたら、ジャマでしかない。
子供がエンジンやマフラーに触れて火傷する心配もある。
駐輪場で暖機運転を延々としている住人とは、仲良くなれない。
バイクは、不良のイメージが根強いからね
おすすめの暖機は、動きながら
![おすすめの暖機は、動きながら](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2020/04/Monochrome-1_R.jpg)
エンジンを掛けたら、直ぐに動き出そう
ゆっくり走りながら暖機運転することで、あなたの暖機もできる
- 家の前がバイパスで、流れが速いとか
- 家の前が激坂で、全開で上るとか
そんな場合は、多少長めに暖機した方がいい。
けれど、そうでないなら暖機なしで走り出そう。
サスやタイヤの暖機も兼ねてゆっくり走り出せば、バイクへのダメージも最小限で済む。
昔は昔、今は今。
昔のやり方がいつまでも許容されると思わない方がいい。
暖機を日常的にしてる/してない、でどれほどの差が出るかのデータを示せますか?
暖機をすれば20年の寿命が、15年になるのを実証できるのであれば
ゆっくり暖機してても、許されるかもしれない
どんなオイルを使うかも、重要
インジェクションバイクに暖機運転が不要な理由 まとめ
![インジェクションのバイクに暖機運転は必要? まとめ](https://pcxgo.com/wp-content/uploads/2021/06/noise-3_R.jpg)
インジェクションだって、暖機運転をした方が良いに決まってます。
MUSTではないけれど、better。
- 近隣住人とのトラブル
- ガソリンのムダ遣い
気にしないのであれば、暖機した方がバイクに優しい。
けれど、そんな優しい街ばかりではない。
あなたの環境によって、暖機可能な時間は変わるけど
暖機なしで動き出してもOK
!
走りながら暖機すれば、あなたも運転モードに暖機できる。
第一、そう簡単に壊れるほど、バイクはヤワじゃない。
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