スクーターには、2タイプがあります。
- かっこいい足元が盛り上がったPCXタイプ
- かわいい足元がフラットタイプ

何が違うの?
フラットでない部分には、何が入ってるの?
そんな疑問を解消します。
- フラットでない部分には、フレームが入っていている
- PCXタイプは剛性が高くスポーティ
- フラットタイプは、足元に荷物が載せられて便利
生活の足に使うなら、フラットタイプがおすすめ
週末の遊びメインなら、PCXタイプがおすすめ
かわいいスクーターとかっこいいスクーターのどっちを選ぼうか?
かっこいいPCXタイプ・かわいいフラットタイプの違い

PCXタイプの盛り上がった部分にはバイクのフレームが入ってます
フレームが入って盛り上がっている部分は、『センタートンネル』と呼ばれます。
そこには、フレームが入ってる。
スクーターはフレームがカウルでおおわれているので、
フラットフロアとPCXタイプの差は
- 足元がフラットか
- 膨らんでいるか
だけの差です。
しかし、フレームだけ見ると大きく違う。
どちらの構成にするかは、スクーターのキャラクターで決まります。
三角フレームのあるPCXタイプのフレーム

自転車と同じような三角のフレームが見て取れます。
エンジンを下から支えるフレームが左右に広がった
「ダブルクレドールフレーム 」 と呼ばれるフレームタイプです。
フラットフロアタイプのフレーム

PCXのフレームと比べると、パイプの少なさが一目瞭然です。
自転車と同じように、乗り降りの邪魔になるフレームを省略した形状です。
エンジンの下側にしかフレームが無いので「アンダーボーンフレーム」 と呼ばれてます。
アンダーボーンフレーム は、折れてしまわないの?
もちろん、折れない
しかし、剛性は劣る
PCXと比べると、これで大丈夫か心配になります。
しかし、太いパイプを使うなどしてるので、実用に支障は有りません。
けれど、車体前部と後部のつなぎが立体的でないため、剛性は劣ります。
自転車にも、乗り降りしやすいタイプとスポーティなタイプがある

自転車にも、2種類あります。
- 前三角がしっかりあるスポーティな自転車
- スカートでも乗り降りしやすい、フレームが下にしかない自転車
これと同じ関係です。
スポーティな自転車

スポーティに走るなら、剛性感のある自転車。
三角形はどの方向から力が加わっても剛性があるためしっかりした乗り味になります。
見た目はかっこいい。
乗り降りしやすい自転車

日常の足としては、乗り降りしやすい方が使い易い。
見た目もかわいい。
現行のスクーターラインナップを見比べるなら
フラットタイプとPCXタイプのメリット・デメリット

PCXタイプには、フレームが入ってて剛性感があるのはわかった。
けど、それが使い勝手にどう影響するのかが、気になります。
PCXタイプのメリット・デメリット
メリット
しっかりした乗り味になります。
車体がよれないので、ハンドリングが素直で気持ちいい。
250ccクラス以上のスクーターは全てPCXタイプになります。
大パワーと重量を受け止めるには、PCXタイプでないとムリだからね。
デメリット
- 乗り降りがしにくい
- 足元に荷物が載せられない
センタートンネルをまたいでのるので、スカートでは乗り難い。
足元に荷物が置けないのも、不便です。
キャリアに荷物を縛り付けるのは面倒。
PCXタイプは、ツーリングも楽しい
フラットタイプのメリット・デメリット
メリット
- 乗り降りしやすい
- 足元に荷物が載せられる
スカートでも乗り降りし易くて便利。
何より、足元に荷物が置けるのがうれしい。
バイクは収納が少ないのが弱点です。
足元にチョット荷物が置けると日常の使い勝手がいい。
- 通勤・通学のバッグを足元に置く
- 買い物で増えた荷物を足元に置く
- 灯油を買って帰る
普段使いには、フラットブロアは便利すぎる。
デメリット
ライダーの入力に対して、バイクの反応は1テンポ遅れます。
ダルな乗り味になりがち。
利便性とのトレードオフなので仕方ありません。
かわいい外見のフラットスクーターで飛ばしてもかわいくないしね。
フラットフロアに荷物を置くのは、違法では無いのか?

厳密には違法だけど、検挙された話は聞かない
ただし、走行中に荷物を落として後続車が事故ると大問題
絶対に落とさないで
荷物は、固定して運ぶ必要があります。
- リュックで体に固定
- バイクの荷台に固定
固定せずに荷物を運ぶのは、厳密には違法。
転落等防止措置義務連反で、1点5千円。
左右に30cm以上はみ出して乗せるのも、違法。
積載物大きさ制限超過違反 1点5千円。
実際に検挙された例は、聞かない。
けど、違法なので堂々と足元に置くのはチョットね。
万一、落としたら大問題
走行中に、万一荷物を落としたら、只では済まない
荷物が壊れるだけで済めば良いけど、後続車にぶつかったら笑えない
避けようとして、事故を引き起こすかもしれない。
転落積載物等危険防止措置義務違反で、1点5千円
道路交通法の罰金は少ないけれど、損害賠償はこんな金額では済まない。
最近の車はドライブレコーダーが付いてるのが当たり前だから
逃げ切れないからね!
スクーターのタイヤ交換なら、ココ
フラットフロアスクーターの剛性を上げるカスタムパーツ

フラットフロアタイプの剛性が不満なら
カスタムパーツで剛性を上げることができます。
強化フレーム

無理やり感がありますが、スクーターレースをやっている人の間では 定番のカスタムです。
ただの棒に見えますが、
フラットフロアのヤマハ シグナスXに装着して剛性を上げる追加フレームです。
フラットフロアは、台無しになります。
しかし、つっかえ棒を入れることで、スクーターの剛性は上がります。
かわいいとかっこいい、どちらが人気なのか

- スクーターが生活の足なら、かわいいフラットタイプ
- スクーターがレジャー用途なら、かっこいいPCXタイプ
フラットの方が足元に大きな荷物を置けるので利便性が高い。
日本での人気
日本ではフラットフロアもセンタートンネルも、ともに売れてます。
フロアトンネルのあるPCX、NMAXなどが人気ですが
アドレスV、シグナスXなどもコンスタントに売れてます。
日常の足としてのかわいいフラットフロアと、
趣味の対象のかっこいいセンタートンネル
上手く棲み分けができています。
日本ではバイクと車の両方を所有している人が多く
趣味としてバイクに乗る傾向があるのが影響しています。
台湾での人気
お隣の台湾では、フラットフロアが大人気です。
日常の足として、使い倒すならフラットタイプが選ばれる。
KYMCO
台湾最大のバイクメーカーのKYMCOの100~200ccラインナップは、全てフラットフロアです。
400ccクラスになるとさすがにフラットフロアではパワーが受け止められないのか
センタートンネルタイプが出て来ますが、300ccまではフラットフロアです。
125ccのラインナップ

インドでの人気
世界中で売られるバイクの3分の1がインドで売られてます。
世界最大のバイクマーケットであるインドでも、フラットフロアが人気です。
HERO
インドのトップシェアのバイクメーカーHERO。
日本の1年分のバイク販売台数を、 1ヶ月でインド国内で売ってしまいます。
そんなHEROのスクーターラインナップは全てフラットフロアです。

インドは世界一のバイク王国です。
『かわいい』、『かっこいい』どっちを選ぶ? まとめ

スクーターのフラットで無い部分には、バイクのフレームが入ってます。
スクーターのキャラクターによって使い分けられます。
海外では、スクーターに実用が求められることが多いので フラットフロアが多い。
日本では、実用の需要と趣味的な需要があり、両方とも人気があります。
街乗りで乗り降りが多いならかわいいフラットフロアが便利。
大荷物を足元にに置けるのもメリットですが、バランスを崩すと大変なのでほどほどにね。
PCXタイプはガッチリしてるので、バイパスを高速で走っても安心感があります。
スポーティに走るのならかっこいい剛性の高いPCXタイプがおすすめ。
どっちのタイプもメリットがあるので、1つに集約されることはありません。
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