青信号に変わって、動き出そうとしたら
『プスン・・・・シーーーン』
エンスト(エンジンストップ)してしまうと焦る。
後続車の無言のプレッシャーに押されて
焦ると余計エンスト無限地獄にハマっていきます。

自動車学校ではうまく発進できてたのに
何が違うんだろう?
そんな疑問を解消します。
- 排気量や気筒数が違うと何が違うのか?
- 一度にいろんなことをするのは難しいので、しない
こんな内容を知って、スッキリしよう。
周りを気にしながら発進する方が、大事だからね。
発進でエンストする原因はバイクの違いかも
- 自動車学校は、4気筒400ccのCB400SF
- 自分の初バイクは、250ccの単気筒か2気筒
この場合、自動車学校のイメージで発進するとエンストしやすい。
エンジンが非力で粘らないので、車体の力に負けるのです。
発進時はせめぎ合い
発進時は動き出そうとするエンジンと、停止している車体の綱引きです。
エンジンが勝てば動き出すし、
車体が勝てば、エンストです。
排気量が大きい方が、エンジンの力は強く
気筒数が多い方が、エンジンは低速で粘ります
4気筒400ccのつもりで発進すると、250cの非力なエンジンは負けてしまう

エンストを防止する5つの方法
エンストしないためには、エンジンを応援してやれば良い。
自動車学校のばいくより非力なら、その分応援すれば良いだけ。
けれど、初心者が複雑な操作が出来る訳がありません。
単純で効果的な技を5つ厳選して紹介します。
- 1速入っている事を確認
- アクセルを大きく開く
- いろんな事をしない
- 直立状態で発進する
- 周りを確認する
1.1速入っている事を確認
停車時に1速にシフトダウンし忘れると、発進時エンストします。
2速以上で発進するとエンジンパワーが十分に伝わらないためです。
発進する前に、1速で有る事を確認するクセをつけよう
シフトインジケーターがついてれば、いま何速か表示されているので、見るだけ。
シフトインジケーターがついて無ければ、赤信号の間に一旦ニュートラルにしてニュートラルランプが点くことを確認しておこう。
ニュートラルランプが点かないなら
ランプが点かないなら、1速に入ってません。
シフトダウンして、1速まで持って行こう。
停車中でシフトダウンし難いなら、
- 車体を揺すってみる
- 半クラにしてみる
そうするとカコン!とギアが動くのでやってみよう。

2.アクセルを大きく開く
自動車学校では、少しアクセルをひねるだけで発進できたかもしれません。
非力なバイクではアクセルを大きく開いて発進しよう
アクセルを大きく開けないと、停止している車体の力に勝てません。
長時間、空ぶかしをするわけでは無いので近所迷惑にはなりません。
エンジン回転数を上げて、エンジンの力を強くして停止している車体に対抗しよう。
思い切り吹かしながら発進すればOKです。

3.いろんな事をしない
発進時に、いろんな操作を同時にやろうとしてませんか?
- 半クラッチを徐々に解除しながら
- アクセルを徐々に開きながら
- ブレーキを解除しながら
どれか1つをミスると全体のバランスが崩れてエンストです。
クラッチ以外の操作は固定しよう
アクセルは開いたまま固定。平地ならブレーキは解除。
その状態で、クラッチを徐々に開けていくのに集中しよう。
4.直立状態で発進する
エンストしても立ちゴケしないようにする。
直立状態で発進することを心がけよう
曲がりながら発進すると、車体が傾いた状態でエンストします。
そうなると、車体を支え切れず立ちゴケになる可能性が高い。
立ちゴケのプレッシャーがあると余計、エンストし易くなります。
発進直後に曲がるような交差点右折の場合でも、直進で安定してから曲がろう。
交差点の右折車線で立ちゴケすると、注目の的になり焦ります。
トラウマにならないようにしよう。
5.周りを確認する
自分のことに集中するあまり、周りが見えてないと危険です。
先行車が急ブレーキをかけるかもしれないし、
黄色で対向車が通過しようと、加速してくるかもしれない。
まずは背筋を伸ばして、大きく回りを見渡してから動き出しても遅くない

排気量や気筒数で発進し易さは変わる
発進時のテクニックの問題もあるけれど、バイクの違いによって発進し易いバイクと発進しにくいバイクが有ります。
排気量や気筒数が多いバイクは、エンストしにくいので、発進し易い。
排気量が大きいとエンストしにくい理由
排気量が大きい方がパワーがある。だから、エンストしにくい
これは、理解し易いはずです。
排気量が250ccから400ccになるとパワーは倍近くなりますが
バイクの重量は、150kgから300kgのように倍にはなりません。
排気量が上がると、車体の力に勝って発進しやすくなります。
400cc以上のバイクなら、もっとトルクがあるので発進はもっと楽勝です。
気筒数が多いとエンストしにくい理由
4気筒がエンストしにくいのは低速で粘るからです。
言い換えると、
4気筒は爆発の間隔が短いので、エンストしにくい

- 吸入
- 圧縮
- 燃焼・膨張
- 排気
単気筒のトルク変動
単気筒は、クランクが2回転する間に1回爆発します。
1回の爆発は大きいけれど、爆発の間隔は長い。
爆発間隔が長いので、次の爆発まで耐えきれず、エンストし易い。
爆発間隔が長いので、ドコドコ した低周波のエンジン音が聞こえます。


4気筒のトルク変動
4気筒は1回の爆発は小さいけれど、クランクが180度回る度に爆発します。
クランクが2回転する間に4回爆発ます。単気筒の4倍です。
爆発の間隔が短いので、エンストしそうになっても次の爆発が起きて救われます。
4気筒は単気筒よりエンストしずらい。
このため、4気筒は『粘る』と表現されます。
爆発の間隔が短いので、ヒューンという高周波のエンジン音が聞こえます。
4気筒の高回転の甲高い音は官能的ですらある


しかし、4気筒にはデメリットもあります。
4気筒のデメリット
- 部品点数が増えるので、重い
- 部品点数が増えるので、高価
- シリンダーが多くなるので、摩擦によるパワーロスが多い
同じ回転数で比べると
- パワーロスの分だけ4気筒の方がトルクが薄くなります
- 単気筒の方が、トルクが厚く力強くなります
単気筒が力強いイメージになる理由、4気筒の低回転が線が細く感じる理由がこれです。
(線が細いと言っても、エンストするほどではない)
4気筒は高回転で光る
低回転では単気筒の力強さが光りますが、
4気筒のメリット『トルク変動が少ない』はエンストだけに有効な訳では無い。
トルク変動が少ない
⇒ 滑らかに回る
⇒ 高回転まで回せる
高回転まで回せるのが、4気筒最大のメリットです。
トルク(排気量)✖ 回転数 = 出力 なので
高回転までブン回して、高出力が取り出せるのです。
スポーツ車に高出力は欠かせません。
このためスポーツ車は、どれも多気筒エンジンを積んでます。

発進でエンストする原因はバイクの違いかも まとめ
発進は動き出そうとするエンジンと、停止している車体の綱引きです。
- 小排気量・単気筒はエンストし易い
エンジンパワーが小さい
爆発する間隔が長い - 大排気量や多気筒はエンストしにくい
エンジンパワーが大きい
爆発する間隔が狭い
発進でエンストしない4つのコツ
- 1速入っている事を確認し、1速で発進する
- アクセルを大きく開いて発進する
- いろんなことをしない
アクセルは固定し、クラッチ操作に集中する - 直立状態で発進する
エンストしても立ちごけしないという安心感 - 周りを確認する
周りの様子を見てから発進する
慣れれば無意識にアクセル・クラッチ・ブレーキを連動させて操作できます。
坂道発進だって、無意識に出来るようになります。
カッコよく発進するのは、安全に発進できるようになってから!
最初は、ご紹介した5つのコツを守って、少しづつ慣れていこう。
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