大型バイクの免許を取ってリターンしてから乗り継いだバイクたちです。
2009年に大型バイクの免許を取りました。
就職、結婚でいつの間にかバイクから遠ざかってました。今思うと、何故大型バイクの免許を取ろうと思い立ったのか、詳しくは思い出せません。
- 時間とお金に余裕が出来たからでしょうか。
- 昔、お金が無くて手が出なかった大型バイクへのリベンジでしょうか。
- 老いを感じてきた恐怖からでしょうか。
- このまま終わりたくないという焦りでしょうか。
- 若かったあの頃を取り戻したかったのでしょうか。
いずれも当てはまってます。
今更バイクという歳じゃないだろう。怪我でもしたら家族はどうするんだ。
その通りです。返す言葉も有りません。
しかし、芽生えたバイクへの思いを止める事が出来ませんでした。
バイク探しが始まりました。今の自分に合うバイクを探し数年毎に乗り換えました。
色々なバイクがありました。どれも楽しませてくれました。
でもいつの間にか、PCXでトコトコ、トコトコが気持ちいいい。
ヤマハ XJ6 DIVERSION
大型免許講習に通い始めてすぐに、バイク屋で探し始めました。
当時は、真面目にこう思ってました。今思うと恥ずかしくて死にそうです。
- とにかく大型バイク。400以下は子供のオモチャ。
- とにかく4気筒。4気筒は高性能の証。
- フルカウルかハーフカウル。カウルが無いのは街乗り用。
- 逆輸入車しか認めない。国内向けは牙を抜かれたオモチャ。
そんな私の目に留まったのが、XJ6 Diversion。
1オーナー10,000Kmで、目立つ傷なし。70万くらいでした。
まあ、いきなりリッターというのもアレだし、600ccでまずはリハビリかな。
一応、逆輸入車だし。物足りないとこも有るけどこれくらいで勘弁してやろう。

原動機種類 | 4ストローク・水冷・DOHC・4バルブ |
気筒数配列 | 並列4気筒 |
総排気量 | 600cm3 |
最高出力 | 57.0kW(77.5PS)/10,000r/min |
最大トルク | 59.7N・m(6.1kgf・m)/8,000r/min |
シート高 | 785mm |
装備重量 | 211kg |
このバイクで、高速道路を使ったツーリングを覚えました。
目的地まで高速道路でワープして、現地で楽しんだらまた高速道路で帰って来てました。
チョット本気を出せば、車をあっという間に点に出来ます。体が置いて行かれる加速を簡単に得られます。取り回しも軽く、ハンドリングも素直で、足つきも良く、素直に吹き上がる4気筒も気持ちよく、非の打ちどころのない良いバイクでした。
高速でタンクに伏せてカウルの内側に入ると、風はすごい音を立てているのに、自分の周りは無風で別世界です。見えない繭の中にいるようで何処までも、もっともっと遠くへ行きたくなります。

大型バイク同士のツーリングも覚えました。
現地に誰が一番に着くか、チョット言えないスピードを出したことも有ります。反省してます。

そうこうして3年経ちました。飽きました。
高速道路は、どこを走っても代り映えしません。
取り回しが良いと言っても、やはり大型です。 乗れば楽しいのですが、乗り出すまでが億劫です。
タイヤ、オイルなどの消耗品も地味に痛い出費です。燃費も20Km/L行きません。
ヤマハ セロー
高速道路に飽きた私は、そうだオフロードだ、男はオフだ。道なき道を突き進むんだ。
そう、ステレオタイプのミーハーです。何のポリシーも有りません。
どこかで耳にしたフレーズを自分の言葉と勘違いしていい気になってます。
ヤマハセローに乗り換えました。
新車で追い金20万ほどでした。

気筒数配列 | 単気筒 | |
---|---|---|
総排気量 | 249cm3 | |
最高出力 | 14kW(20PS)/7,500r/min | |
最大トルク | 20N・m(2.1kgf・m)/6,000r/min | |
シート高 | 830mm | |
車両重量 | 133kg |
オフロードは全く違うバイク遊びで、楽しかった。
元々、ガスバーナーを持ち歩き、気がむいた場所でコーヒー・カップラーメンを食べる『ガスバーナー野点』が趣味でしたので、ハマりました。
腕が無いので本格的な道は走れず、ある程度整備された林道を走るだけですが、終点まで行って山の中で一人静かに飲むコーヒーはたまりません。
ある日、林道の奥でスタックし途方に暮れました。
夜までかかって何とか生還しましたが、一人で山に入る怖さを知りました。

その後は、山里をトコトコ走るツーリングに方向転換です。これも楽しいものでした。
車では絶対入って行かない細い道をバイクでトコトコ行きます。バイクに乗らなければ一生出会わなかったであろう風景にやられます。
セローは良いバイクです。
オフなのに足つき良くて、エンストしそうな低回転でも粘りがあって、空冷なのでメンテも簡単で。知らない道の探索にはもってこいです。

典型的なセローおじさんです。
バイクはこれで上がりかな、と思ってました。
バイクを楽しむ < バイクで行った風景を楽しむ
私の中で、変な声が聞こえてきます。
これで終わっていいのか。お前はここまでか。
カワサキ Ninja 250SL ABS KRT Edition
優等生は、もういい。
バイクはやはり走りだ。コーナーリングが命だ。
Ninja 250SL ABS KRT Edition に乗り換えました。
250ccとはとても見えない小さなバイクです。


エンジン種類/弁方式 | 水冷4ストローク単気筒 / DOHC4バルブ |
総排気量 | 249cm³ |
最高出力 | 21kW(29PS)/9,700rpm |
最大トルク | 22N・m(2.2kgf・m)/8,200rpm |
シート高 | 780mm |
車両重量 | 151kg |
2気筒250ccのNinjaが大人気なのに、あえて単気筒が出てきました。
軽い車体、短いホイールバース、良く回るエンジン。
コーナーリング命のバイクです。
とにかく良く曲がる。
タイトコーナーをグルンと小さく旋回するのが得意で、気持ちいい。
エンジンもカワサキらしくガタゴトだけれど良くふけあがり、簡単にレブまで回り切ります。
自分が上手くなった気になります。
バイク自体を楽しむのなら、有りです。
2ストバイクの、ある回転数からドッカンと飛び出てくるパワーを彷彿させるエンジンです。
バイクはやはりエンジンが命です。
大型だと、カーブで失速しても立ち上りをパワーでごまかせます。しかし250ccのNinja SLは失速するとそれまでです。しかし、ギアを選び回転数を合わせて綺麗にカーブを立ち上がった時の気持ちよさはたまりません。
はい、バカです。
この齢で膝すりして、何がしたいのか解りません。
うっとおしく感じていた、峠の走り屋もどきになってました。
タイヤが端まで削れているのを見て悦に入ってました。
私にとっては出会うのが遅すぎました。
セパハンは低くクイックで土下座スタイルです。2時間も乗ってると腰が悲鳴を上げます。
アジアのスリムでイケメンな若者にぴったりバイクでした。

ホンダ PCX150 (KF30)
自分がどこに行きたいのか解りません。
もうバイクはいいかな、と感じ始めてました。
- XJ6 大型バイクのパワーは楽しい
- セローのどこでも行ける感は楽しい
- Ninja250SLのコーナリングは楽しい
どれも楽しいバイクでした。財力が有れば並べて置いておきたい。
しかし、気が付くと段々バイクが小さくなってきてます。
せっかく大型免許を取ったのに。
やっと私のバイク付き合い方が見えてきました。
初めて買った原付、初めて取った免許の『原付1種』。ここに戻るようです。

そんなこんなで、PCX150を買いました。
等身大のバイクで、気負いなく楽しんでます。
トコトコ、トコトコ気の向くままに。
